昭和レトロな「ザ・食堂」、巣鴨新田の「天平食堂」

グルメ

東京の猛暑日も、今日で4日連続だそうだ。年々、熱帯化しているのが、肌に感じるのは、僕だけだろうか。

こんな日は、キンキンに冷えたビールに冷し中華、とグッドアイデアが浮かんだので、近所の折戸通りにある天平食堂へ行った。

実は、僕はこの店、一見さんである。店の前はもう何度となく歩いていたから、もちろん存在は知っていた。しかし、この「三丁目の夕日」に出てきそうな店構えである。磨りガラスのため、外から店の中の様子を窺うこともできない。そこはかとなく、一見さんお断りの空気を漂わせている。まあいいか。外は暑いし、アスファルトの反射熱で頭がクラクラしてきたので、ちょっぴり勇気を出して入店した。

先客は1組。お母さんと小学生の親子連れ。小上がりで、定食を食べている。僕はテーブル席に座った。店内は想像していたより明るく、広かった。テーブル席が3つと、畳の小上がりがありそこにも卓が5つ。うちわやら漫画本やら座布団やらが雑然と置かれ、なんとなく田舎のおばあちゃん家に来た雰囲気だ。これはこれで悪くない。決してきれいとは言えないが、落ち着く。

僕は、メニューにひと通り目を通してから、予定通り、ビール大瓶と冷し中華を注文した。「食堂」を名乗るように、メニューは豊富だ。ラーメンから刺身、天ぷら、焼肉、とんかつ、うなぎまで、なんでもある。ビールもキリンとアサヒの2銘柄あるようだ。スバラシイ。実は僕が知らなかっただけで、繁盛店なのかもしれない。

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注文からまもなく、ビールが出てきた。キンキンに冷えている。少ししてから、お通しの茹でたて枝豆も登場。いいねぇ、とてもいい仕事だ。店は老夫婦2人で切り盛りしているようだが、実に手際がよい。

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続いて、冷し中華、登場。
これまた、いい。ごく普通の「ザ・冷し中華」が食べたかった僕には、直球ど真ん中の、見た目と味だった。うん、そうだな。例えるなら、家でお母さんの作る冷し中華だ。金糸卵も手作りだし、スープの味も酢がきいて、家庭の味そのもの。化学調味料や既製品の変な味が、一切しなかったもの。ボリュームも満点。

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僕が食べていると、常連客が2組入ってきた。2組とも肉野菜炒めをオーダーしていたので、美味いのかもしれない。今度、頼んでみよう。

天平食堂はグルメサイトで高評価を得ているようなので、誤解を招かないように言っておくが、この店の料理は何も特別じゃない。ごく普通のメニューを、ごく当然に手仕事し、食べさせてくれる。そんな安心して通える町の「食堂」だ。だからこそ、きちんと常連さんが付くのだろう。シャッターが目立つ折戸通り商店街の中で、この店が長年営業されているのも、そうしたところに理由があるのだと思う。

【きょうの評価】★★★★

●Shop Data
天平食堂
東京都豊島区北大塚1-34-13
電:03-3917-5391
営:11:30〜14:30、17:40〜21:40
休:日曜・祝日

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