再挑戦への道のりは、ビブラム5本指シューズとともに始まった【ホノルルマラソン2014回顧】

練習日誌

これは、ちょうど一年前、僕のFaceBookの書き込みだ。

 

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2014年8月、僕の再挑戦が始まった。
前年の晩秋、左ひざ疲労骨折が判明し、冬にホノルルマラソンを完歩し、骨折が完治して普通に歩けるようになった時は、もう夏だった。12月のホノルルマラソンまでは、5カ月を切っていた。

 

時間はまだある。
不思議なことに、出場を見送るという選択肢はなかった。しかし、骨折の治癒に専念していた脚は、筋肉がげっそり落ち、見るからに細くなっている。ここから走れる脚をつくるためには、何か作戦が必要だと思った。

 

そうした時である。ネットで情報収集していると、ひとつのキーワードに、僕は取り憑かれた。

「裸足ランニング」

僕を虜にしたポイントは、次の3点だった。

  • 裸足で走ると、無意識に前足部(フォアフット)で着地するようになり、衝撃は足のアーチやアキレス腱、ふくらはぎで吸収されて、効率のよい走りが身につく。
  • 従来のかかと着地では、ひざを故障するリスクが高い。一方、フォアフットでは、前述のように衝撃が効率的に吸収されるので、ひざの故障リスクが軽減される。
  • 走らなくても、裸足で歩くだけで、足裏の感覚が研ぎ澄まされ、ふくらはぎも鍛えられる。

ひざの骨折明け、脚の筋肉も落ちた扁平足ランナーに、これほどうれしい話はない。足裏が鍛えられ、つぶれたアーチが蘇るかもしれない。僕は早速、裸足シューズの代名詞である「ビブラム ファイブフィンガーズ」をAmazonで購入した。

 

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[ビブラムファイブフィンガーズ] Vibram FiveFingers SPEED

 

見た目は洋風足袋だが、履いてみたビブラムの威力は、なかなかのものだった。

  • アスファルトの凸凹や異物の刺激が、足裏でわかる。
  • かかとで着地すると、衝撃がダイレクトに脳に響くので、自然とフォアフットになる。
  • 10分も歩くと、ふくらはぎが張って、鍛えられているのが実感できる。

最初は練習用に使おうと思っていたが、それは筋肉が落ちている僕には、負荷が強すぎるので止めた。ビブラムを履いて、30分も続けてウォーキングすると、ふくらはぎがパンパンになってパンクしそうだったから。

 

そこで、僕は通勤と仕事中に、ビブラムを履いて過ごすことにした。つまり、日常のスキマ時間を、脚力強化の時間に当てたのだ。これは、なかなか悪くないアイデアだと思った。まあ、都会の街角をビブラムを履いて歩くスタイルは、いささか盗人のごとく怪しく、人目につくものであったが…。それもすぐに慣れた。

 

一方、練習も再開した。前年に苦楽をともにしてきたNB1040を履いて、合計500分のウォーキングを消化してから、スロージョグに移行した。少しずつの前進ではあったが、順調に思えた。2014年の暑い夏は、そうして過ぎて、また試練の秋がやってきた。

→つづく

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