2019年11月3日。
僕は、第49回ニューヨークシティマラソンに出場しました。
ニューヨークシティマラソンは、世界中のランナーたちが一度は走りたいと願う世界最高峰のレースの一つ。事もあろうが、その出走権を超鈍足ランナーの僕が、一発で引いてしまったのです(一般抽選枠)。
11月の #ニューヨークシティマラソン にエントリーしました!抽選ですが、当たるといいなぁ〜。いや、最近のくじ運の強さからすると、きっと当たる!(と信じてる🤲)#nyrr #newyorkcitymarathon pic.twitter.com/krLyEZiGA1
— つるてん@2/27大阪マラソン2022 (@slowrunnersonly) February 3, 2019
【吉報届く】
— つるてん@2/27大阪マラソン2022 (@slowrunnersonly) February 28, 2019
当選しちゃいました🎉 「ニューヨークの街を走る準備をしなさい」とのメッセージです。
はいっ、心して準備します🙇♂️ #ニューヨークシティマラソン #newyorkcitymarathon pic.twitter.com/omaPf0WZnl
抽選に外れた愛妻・ゆかりっち(以下、嫁さん)は、僕の強運ぶりに嫉妬。なんとか自分も出走できないかと、あの手この手をリサーチ。最終的には、旅行会社(HIS)で出走権を手配し、夫婦円満にふたりで参加することになったのでした。
ちょっぴり出費はかさみましたが、それでもふたりで走ってよかったです。ニューヨークは、ほんとうに特別な大会でした。マラソンを走る歓びを、あらためて教えてくれましたと思います。
それでは、僕たちが走ったニューヨークシティマラソンを、写真と動画で振り返ります。Enjoy!感が、みなさんに少しでもシェアできるといいなぁ。
ニューヨークシティマラソンとは
●概要
世界6大マラソンのひとつ(ベルリン・シカゴ・ニューヨーク・東京・ボストン・ロンドン)。毎年11月第1日曜日に開催され、第1回大会は1970年に行われた。
●コース
スタテン島のヴェラザノ・ナローズ・ブリッジからスタートし、ニューヨークの5つの島(区)を駆け抜ける。スタテン島〜ブルックリン〜クイーンズ〜マンハッタン〜ブロンクスを通過し、再びマンハッタンに戻り、セントラルパークがゴール。
●完走者数(第49回大会・2019年)
53,639人
●公式サイト(英語とスペイン語のみですが、Google Chromeで翻訳機能を使えば、だいたい分かります)
https://www.nyrr.org/tcsnycmarathon
EXPO会場
レースの2日前(金曜日)に、EXPOへ。
平日昼間の早い時間だったので空いているかと思いきや、結構混雑していました。
特にニューバランスのコーナーは、記念限定ウエア&グッズを買いたい人の熱気で凄かったです(僕らも、NY走るのも最初で最後だよね〜を言い訳に、大人買いしてしまいました)。
レース当日朝、マンハッタンからスタテン島へ大移動
スタート地点のスタテン島へは、シャトルバスかフェリーで向かいます(多くの人がシャトルバスを利用している模様)。シャトルバスの運行は早朝5時から。マンハッタン・ミッドタウンにあるニューヨーク公共図書館前からシャトルバスが運行されています。
僕は地下鉄のタイムズスクエア駅から歩いたのですが、人の流れについて行き、迷うことはありませんでした。さながら、民族大移動の様相です。シャトルバスも次から次へと来るので、あまり待たされた感はありません(なお、嫁さんは旅行会社手配のバスで移動するため、別行動でした)。
それにしても、晩秋のニューヨークの朝は、寒かったです。
ミッドタウンを午前6時半に出発したバスは、午前8時すぎにスタテン島到着。スタートまではまだ2時間以上ありますので、待機エリアで過ごすことになります。
いよいよ、スタート!
それでは、スタートシーンを動画でご覧ください(※音が出ますのご注意ください)。
スタート時に流れる曲はニューヨークシティマラソンの名物で、フランク・シナトラの「ニューヨーク・ニューヨーク」です(※他にもロックやアンセムなどが流れていましたが、著作権の関係でカットしています)
ブルックリンの応援はノリノリ♪
スタートして、最初に渡る橋が、ヴェラザノ・ナローズ・ブリッジ。この橋は2階建なのですが、僕は下の橋を走りました(ウエーブスタート順とコースは事前に指定されています。ただし、上の橋の方が、空の抜けもよく人気があるみたいです)。
橋を渡り切ると、最初に入る街がブルックリンです。
沿道にたくさんの人が出て、ある人はロックやゴスペルを奏で、ある人は手書きのプラカードを振り「GO!」と叫び、ある人はどこかの国旗を掲げ歓声を上げ、またある人は全身を使い、ハイタッチを求め、声援を送ってくれます。
米国人は、スポーツを応援する天才ですね。
走っていて、応援でうれしくなって、気持ちがアゲアゲ&ノリノリになったのは初めての体験でした。
それでは、ブルックリンの応援の動画をどうぞ(※音が出ますのご注意ください)。
音楽と大声援、まさに観客のみなさんもEnjoyしていますよね。
橋の上の難所
ブルックリンを抜け、クイーンズの入ると、応援がほんの少し静かになった気がしました。
距離にして15kmすぎあたりからだったと思います。時差ぼけの症状と思われる、軽い睡魔がやってきました。
そして、25km手前。クイーンズからマンハッタン島へ向かう、クイーンズボロ・ブリッジに差し掛かりました。
橋の上に声援はなく、聞こえるのは無数のランナーの足音と息遣いのみ。漂う車の排気ガスと薄暗い静寂の中で、他のランナーの様子にも疲労が見てとれます。
まずいなぁ…。睡魔と疲労感が一気に押し寄せました。意識は遠のき、歩幅は狭くなり、明らかにページダウンしました。
イチ・ニー、イチ・ニー…。眠らないように目を見開き、機械的に手と足を動かすことだけに集中しました。ここを乗り越えなければ…。
マンハッタンの大観衆に救われる
ずいぶん長い時間、橋の上を走っていた気がします。
ようやく、橋は下り勾配に入り、遠くに人の歓声が聞こえました。
「マンハッタンだ!」
マンハッタンの街に入ると、そこには予想していなかった光景が広がっていました。
摩天楼の沿道を埋め尽くす大観衆、街中に沸きかえる声・鳴り物・音楽…
マンハッタンの熱狂的な応援は、絶望的な睡魔と疲労感から僕を救ってくれました。
もっともっと走る元気をもらいたくて、ハイタッチをしながら、応援団のそばを走っていました。
その時の動画がこちらです↓ (※音が出ますのご注意ください)
もう終わってしまうのか…
マンハッタンを一路北上し、一旦ブロンクスに入り、再びマンハッタンに戻ってくると35km地点。もうこの段階で、足は残っていませんでした。気持ちだけで走っていました。
ニューヨークのコースは、複数の橋を渡りますので、結構タフなんです。しかも、コースの終盤は上り坂。
ラスト5km。セントラルパークの道は微妙な上り坂を駆け抜けます。GO!
セントラルパークに入ると、再び大歓声が沸き立ちます。
観衆がみんな自分を応援しているようで、まるでヒーローになった気分でした。
応援をチカラに、ラストスパート!
目の前に、ゴールが!(セントラルパークに入ってからゴールまでは長かったです)
でも、不思議な感覚をおぼえました。
1秒でも早くゴールしたいという気持ちと、
あぁ、もう終わってしまうのかという気持ちが、ごちゃまぜ。
完走! タイムも4:44:17で、セカンドベストでした。
実は、ゴールしてからが長かったです(笑)
ホテルはゴール近くだったので、荷物預けなどはしなかったのですが、
完走メダルをもらったり、補給食やドリンク、防寒シート、ポンチョをもらったり、
なんだかんだ1時間ぐらいセントラルパーク内を歩きました。
ま、5万人以上も走っているのですから、無理もありません。それも、いい思い出となりました。
#ニューヨークシティマラソン
— つるてん@2/27大阪マラソン2022 (@slowrunnersonly) November 5, 2019
は特別でした😍
何が特別って
NYの街の人たちの大応援です🇺🇸
沿道の大歓声に
走りながら魂揺さぶられ
奮起、涙😭
うまく言葉にできないんですが、
これまでで最高のマラソン体験でした🏃♂️
Thank you, #nyc !
I’ll be back!#マラソン好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/qNyOX6ntbp
今回のまとめ
実際にニューヨークシティマラソンを走って、たった一つのことを教わりました。
それは「Enjoy」することの大切さです。
「マラソンを走るって、こんなに楽しいことなんだ」と、心の底から思えました。
それを教えてくれたのは、ニューヨークを一緒に走ったランナーであり、応援してくれた観衆、ニューヨークの街のみなさんです。
ありがとうございました!
2021年11月7日には、2年ぶりに、第50回ニューヨークシティマラソンが開催されました。
自由に海外へ行き来できるようになったら、また絶対に走りたいです。
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