週末から、わがハニー・ゆかりっちの実家がある福島に来ている。
震災からまもなく4年になるが、震災後、東北を訪ねたのは初めてだ。福島駅やその周辺は、目立った震災の傷跡は確認できないが、目に見えないところに深い傷は、きっとあるのだと思う。景気もあまり良くないのか、シャッターを閉めたままの商店も目につき、街も閑散としている。福島市の北、伊達市に住む親類が、東側の山を指差し、「山の向こうはまだ除染が終わっていない」と言っていた。
伊達市といえば、8月には「伊達ももの里マラソン大会」がある。日本のレース100選にも数えられる伝統あるレースだ。今年の夏はももの里マラソンを走ろうと、ゆかりっちと話して決めた。大いに食べ、大いに飲み、微力ながら福島を応援しようと思う。
さて、旅といえば、旅ランだ。僕の場合は、悲しいことに、今のところ旅ウォークだけど。知らない街や道を走る(歩く)のは、実に楽しい。だから、僕とゆかりっちは、旅に出るときはいつもランニングシューズとウェアを持っていく。走り始めてから、旅の楽しみがひとつ増えた。
今回の宿は、福島市郊外にある飯坂温泉。松尾芭蕉も旅の途中、入湯したという歴史ある名湯だ。
旅館で朝風呂と朝ごはんをいただき、ひと休みして、いざ旅ウォークのスタート。CW-Xのタイツを履き、長袖のウェアを着て、ランニングシューズの紐をギュッと締める。くれぐれも言っておくが、温泉街のぶらぶら散歩ではない。走るための準備としての、真剣なウォーキングなのだ。気温4℃、小雨、無風と悪くないコンディションだ。今日の課題は、ひざだけに負担のかからない歩き方をすること。肩甲骨に加え、腰、股関節と大きな関節を動かすことを意識して歩く。
ゆかりっちは実家まで片道約10 kmを走るというので、僕はその間、コースは特に決めずに、温泉街を縦横気ままに歩いた。ペースは12分/km。いつもより1分以上遅いのは、歩き方に注意していたのと、結構アップダウンがあったこと、それに街並みを楽しみながら歩いていたせいだと思う。石畳の美しい道、歴史的な建物、芭蕉の石碑など、ちょっとだけ立ち止まって撮影したりしていたから。昼ごはんと夜の宴に良さそげなお店も目星をつけた。実に楽しい(もう一度言っておくが、温泉街をぶらぶら散歩したわけではない。僕は走るための準備として、真剣にウォーキングしたのだ)。
距離7.9km、時間にして約100分の歩いたところで、ゆかりっちがランから戻ってきた。そこで、飯坂温泉旅ウォークは終了。目星をつけておいた昔ながらの食堂で昼ごはんをいただき、宿に戻って、夕刻まで温泉に入ったり出たりしながら、疲れた体を癒した。なんとも贅沢。これだから、旅ラン(ウォーク)はやめられない。
夜は、飯坂温泉の名店「照井」に親族が集まり、宴会。名物「円盤餃子」を囲みながら、夜は更けていった。「照井」の円盤餃子はついては、また別の機会に書こうと思う。
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